俺が女を好きになるわけなんてないッ!?
ある日…
午前の授業が終わると、いつものように俺は教室から出て、裏庭の大きな木の下に行く。
ここには、誰もこない。
でも、今日は違った。
木の傍まで行くと…
「スー、スー」
寝息が聞こえてきた。
…誰だろう?
ここの存在を知っているのは、俺だけだし。
近づいてみると…
そこには知らない女が寝ていた。
…まじかよ……
一人になりたいのに…
まぁ、寝てるから、一人も同然かッ。
そう思って、俺はご飯を食べ始めた。
すると…女が寝返りをし、俺のほうを向いてきた…
誰だろう?この女…
女は「スー、スー」とのんきに寝ていた。
その女は、小柄で肩まで伸びた髪が風でサラサラとなびいていた。
その女をよく見てみると、色白で、あまり高くはない鼻、バランスのとれた唇、
目はつぶっててよくわからないけど、ぱっちりしてそうだ。
いわゆる、守ってやりたくなる、可愛い系だ。
正直、俺は女に興味がない。
というか、悪魔たちのせいで、いつのまにか俺は軽い女性恐怖所になってしまっていた…
クールって言われるけど、ホントは、ただ女の人が苦手なだけなんだ。
悪魔たちみたいに、いろいろ言われて扱き使われるんじゃないかって…
そう考えただけでも、寒気がする。
でも、なんだかこの女だけには興味が湧いた。
この女が起きる前に、教室にもどらなきゃな~。
さて、もどるか。
立とうとした瞬間、そでを引っ張られた。
そでを見ると…
女が俺のそでをつかんでいた。
…まじかよ
女は気持ちよさそうに、寝ている。
なんとかして、振り払おうとしたが、軽い女性恐怖症のため手に触ることさえできない。
女が近くにいるだけで鳥肌が出てくる。
あ~ぁ
これじゃ、午後からの授業に行くことができない。
仕方ない。
午後からの授業はサボろう…
………………
……むくッ。