神様がくれた夏
背中に柔らかな感触。
ギシリと耳元で音が鳴る。
背中の感触がソファだと気づいたときには、もう彼はあたしの胸に顔を埋めていた。
「…!」
あまりに突然すぎて状況が飲み込めない。
ついて行けない。
突然のことながら声が出てくれなかった。
どうしようと考える前に恐怖が体を包む。
ま…待って…。
経験がないあたしでもこれくらいは分かる。
これは――――…
「…やっ!!」
あたしは咄嗟に、彼の頭を強く押していた。