神様がくれた夏
ありえない。
こんな教師は酷すぎる。
あたしは正しいことを言っただけなのに、どうしてか、悪いことを言ってしまったような錯覚に陥る。
最低だ。
こんな先生だとは思いもしなかった。
「うぅ…」
言葉に詰まってしまう。
先生は相変わらず哀しそうな瞳をしたままあたしを見つめている。
何なの…調子が狂う。
イエスの言葉をなかなか口にしないあたしに若干諦めたのかどうなのか、先生は相変わらず髪を拭いている夏目涼の頭をポカリと叩いては言った。