神様がくれた夏



さすがに先生はそこまで鬼ではなかった。


プール掃除と言っても最終確認のような状態で、数日で終わるだろうと予想できる程度の汚れしか残っていなかった。



だからしょうがないと思ってしまう。



短パンに半袖という、いかにも夏の格好でプール掃除中。


一方の夏目涼は上はワイシャツ、下は制服のままやっている。



濡れたら気持ち悪いだろうにと思ったけれど、真っ白な半袖と真っ青な短パンを履いて掃除をする夏目涼の姿はなんとなく見たくなかったからそっとしておくことにした。




「………」




無言の空間。


本当に面倒で、尚且つつまらないからどうしようもない。



< 119 / 468 >

この作品をシェア

pagetop