神様がくれた夏
え…?
まさかの置き去り…?
チラリともあたし見なかった夏目涼。
あたしも人間だ。
いくら相手が夏目涼だからと言っても、それなりに哀しくなったりはする。
なんて思うけれど、そんな思いすらもバカらしくなってきたあたしは気にしない方向で行くことに決めた。
別にいいけれど。
全く構わないけれど。
「はぁ…」
今日何度目か分からないため息を吐き出した。
今日も猛烈に暑い。
日焼け止めはばっちり塗ったけれど、どうも効いているような気がしない。
もうこれは諦めるしかないかと肩を落としたとき、ゴツっと硬い物が頭に当たった。