神様がくれた夏



けれどすぐに視線を逸らし、あたしたちと間逆の方向に歩き出していった。


その背中を見つめる。



すると先輩はボソリと、



「相変わらずウゼぇな…」



そう独り言を呟いたのをあたしは聞き逃さない。



相変わらずってなに…?


この2人の関係は何なの…?



あたしは鞄をぎゅっと抱きしめるように身に寄せた。



夏目涼…あんたは謎だ。





先輩は大きく舌打ちをすると無言のまま歩き出す。


あたしは慌ててその背中を追いかけた。



< 147 / 468 >

この作品をシェア

pagetop