神様がくれた夏
最悪だ、としか言いようがない。
けれどそう思ったところでどうしようもないのだ。
あの太陽の光が降り注ぐ中でプール掃除なんかをしていたら、いくら日焼け止めを塗っているにしろ意味はない。
それに気づいたのは今。
黒くなっていた自分に気づいた今だった。
「あぁああぁぁあ…」
あたしは1人、頭を抱えて唸り声を上げる。
そんなあたしを見つめるほのかはどこか楽しそうに言う。
「諦めなよ、どんまい」
その語尾に星マークでも付きそうな勢いの言葉に、あたしは唸り声を強める。