神様がくれた夏
「…見てる?」
「…っぽいね?」
あたし達2人は見合って苦笑に似た何かをお互い見せ合う。
どうしようなんて思っても、実際あそこ―――ドアから覗き込んでいるんだからどうしようもないのだ。
うぐぐぐ…。
かなり見られているのが視線で分かる。
すごい痛くて呻きそうだ。
目が合った瞬間は思わず卒倒しそうになったのだ。
だから今はあえて気づいていないフリをし続けている。
けれどそれは突然やってきた。