神様がくれた夏



気持ち悪い。


怪しすぎる笑みに、思わず逃げるように身を反らしてしまった。



「なんかさぁ…」



「…?」



変に間を置くほのかに、あたしは眉を寄せて顔を顰める。


相変わらず怪しい笑みは絶やさないほのかはどこか楽しそうに言った。




「夏目涼のことばっかりだね」




あたしはその言葉に、ジュースを落としそうになったのを見事間一髪で凌いだ。



あまりに突然すぎる言葉に、あたしは目を丸々と見開く。


ついでに言えば、言葉が出てきてくれないから口をパクパク開閉するという変な行動をしてしまっている。



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