神様がくれた夏



だってほのかには知られたくないんだ。


どうしても。



ほのかは大切な友達。


だからこそ言えない。



絶対言えない―――言いたくない。



こんな気持ちはあたしの中で消えてしまえばいい。



「うーん…ちょっと保健室行こうかな…?」



「うんうん。 少し休んで来なよ」




ノートは取っておくから、というほのかの言葉に後押しされるように、あたしは保健室へ向かうことにした。




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