神様がくれた夏
自販機の前であたしは膝に手を付いて項垂れた。
「はあぁぁあー…」
予想外だった出来事に大きなため息が長く口から吐き出された。
最悪だとしか言いようがない。
ポッケにでも予備用として100円玉でも入れておくべきなのだろうかと真剣に検討しようと思った瞬間だった。
あたしはそのままズルズルと体育座りをするように床に座り込んでしまう。
やばいと思う。
頭がズキズキ痛み出しては吐き気もこみ上げてくる。
頭が重い。
「はぁ…」
どうしようもない。
諦めて保健室へ向かおうと立ち上がったときだった。