神様がくれた夏



何でなんだろう。


どうしてなんだろう。



あたしの背後にはいつの間にか夏目涼がいたのだ。




「び…、ビックリしたなぁ…」



あたしは目をパチパチと瞬きをしたまま素っ頓狂な声を上げてしまった。


夏目涼はそんなあたしを相変わらずの仏頂面で見つめたまま聞いてきた。




「…何してる?」




夏目涼がそうあたしに質問したのと同時に授業開始を告げるチャイムが鳴った。


そのチャイムを聞き終えてから、あたしは夏目涼の質問を遮って言った。




「…授業始まった。 教室戻りなよ」




けれど夏目涼はあたしの質問に一切答える気はないらしく、再び、




「何してる?」




同じ質問をしてきた。



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