神様がくれた夏
「………」
でも、とあたしは思う。
ほんの少しだけならいいのだろうか。
近すぎず、けれど遠すぎない。
こんな関係を持つのが始めてのあたしは自分のこの心に少し戸惑った。
だっておかしい。
何もしていないのに、ドキドキと高鳴りが止まらない。
あたしは眠りの邪魔にならないようにそっと夏目涼の隣に腰掛けた。
そして温くならないうちにと、あたしはスポーツ飲料を飲むべくしてキャップを開けた。
何だか夏になると無性にスポーツ飲料が飲みたくなるのだ。