神様がくれた夏




彼は言う。


冷たい瞳であたしを見つめたまま。



その冷たい目で。


その弧を描いた口で。




残酷な―――…





「興味ねぇな」





そして吐き捨てるように。





「俺、処女相手に優しくしてやるほど紳士じゃねぇから」





彼の初めて聞いた、そのとても冷たい声に、







―――――――――――あたしの心が張り裂けた。





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