神様がくれた夏
彼にコーヒー牛乳を、あたしは隣りに並んでいたイチゴオレを購入。
渡そうとしたらあたしに背を向けて歩き出してしまったもんだから、あたしはおつりを取ると慌てて後を追った。
どんどんと進んで行ってしまう夏目涼。
けれど急いで隣に並ぶと同時にスピードを緩めてくれたのをあたしは知っている。
あたしに合わせてくれる歩幅が嬉しい。
思わずニヤつきそうになったが、さっきの事もあるため慌てて顔を引き締めた。
「はい」
コーヒー牛乳を差し出せば、
「どーも」
と、夏目涼は前方を向いたままあたしの手からコーヒー牛乳を受け取った。