神様がくれた夏
助けて、とすら思わせてくれない。
そんな愛の無いキス。
単純作業に似た、無味。
けれど何も考えられないくらいの激しいキス。
「…んっ…ふ…」
待って、なんて言わせてもらえない。
息すらまともに吸わせてくれない。
あの日から先輩は強引にキスをしてくることが多くなった。
言ったとおり処女に興味はないらしく、体の関係は求めてこない。
そこは有難いと思っておくべきなのだろうか?
どうなのだろう。
分からない。
もう―――分からない。