神様がくれた夏
筆圧が濃いこの先生は、黒板に字を書くたんびに激しい音が生まれる。
チョークの粉だらけで黒板を掃除する人の気持ちも考えてほしいもんだよなぁ、なんて考えた。
そんな中、音がした。
ぱたた、っと窓を打つ音。
同時に思う。
(終わった…)
窓を打つのは雨の音。
降り出したかと思うと、それはあっという間に小雨から大粒の雨に変わった。
いきなりの激しい雨音に、クラスのほとんどが窓へと視線を向けては思い思いの言葉を溢した。
「うわ…雨降ってきちゃったよ…」
「私傘ないんだけどどうしよっ!」