神様がくれた夏
そう考えた結果。
「あたしは少し雨宿りしてみるよ」
「えー?! もっと激しくなるかもしれないよ?!」
一緒に帰る気満々だったのだろう、ほのかは驚いて声を発する。
あたしは「大丈夫だよ」と笑いながらそう言った。
ほのかの誘いは有難い。
けれどその行動をすんなり受け取ることができないのは、あたしが人見知りで初対面の人相手だと固まってしまうからだ。
見た目から察するに、みんな元中なのだろうと予想。
そんな中にあたしだけぽつりと入ることができないあたしは意気地なし。
あたしは会話が成立しないことが一番恐ろしいのだ。