神様がくれた夏




どうしようか、と迷う。


大変困った。



けれど学校で待つのには時間の制限がある。


6時まで待ってそれでも止む気配が見えなかったら、なんとしてでもこの大雨の中走って帰ろうと決めた。



止んでくれと、あたしは祈るばかりだ。




――――…



祈ってもどうしようもならないことは山ほどある。


これもその中の1つだ。




「…止まない…」



窓から空を眺め、思わず口からそんな言葉が零れた。



降り続ける雨の激しさは変わらない。


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