神様がくれた夏




肺の中の空気が一気に吐き出される。


口からは呻き声が漏れる。




「う…、ぁ……ぐ…っ」



背中が壁にでも当たったのだろうか。


酷く背中が痛む。



背中を強く打ちつけたせいだとうか、息が上手く吸えなくて苦しい。


体中が痛い。



突然の出来事に頭がついていかない。



「な、に…」



零れる言葉は弱弱しい。



何が起こったのか理解できないあたしは、あまりの痛みに閉じていた目をゆっくりと開けて状況確認をしてみた。



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