神様がくれた夏



意味が分からない。


分からない。



(何が起こっているの…?)


(何をしたいの…?)




「や…っ!!」




怪しく笑った先輩は、間を空けることなくあたしに覆い被さってきた。


打ち付けた背中が痛み出す。



同時にパニックになり、あたしは慌てて声を発した。



「せ…せんぱ…っ!」




「黙れ」




「…っ!!」



とてつもなく低く重い、あまりにも冷たい言葉に背筋が凍る。


ごくりと生唾を飲み込む音がやけに大きく感じた。



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