神様がくれた夏



「や…めて…くださ…」



自分の口から出た言葉は、今までにないくらい情けないものだった。



見事なまでの声の震えに、やっぱり先輩愉しそうに笑う。


その笑みは悪魔に見えた。



あまりの恐ろしさに全身が震える。


震えが止まらない。




「処女は…相手にしないつもりだったんだが…」



「……っ」




先輩は笑うんだ。


見てるだけで恐ろしくなる、その笑みを絶やさない。


< 251 / 468 >

この作品をシェア

pagetop