神様がくれた夏




これは無理だと諦めたあたしは再び足を元のあった場所に戻し、砂で汚れた足を水で洗い流した。


ついでにプルプルと首を振って顔にかかった水を吹き飛ばそうと頑張ってみる。



「何なのー…」



ふと漏れたため息と同時に次の授業の開始を告げるチャイムが鳴り響いた。



あぁ、もう…だめだ。



こんな長々とやっているつもりはなかったのに、あまりの冷たい感覚に浸ってしまった。


そしてチャイムが鳴って、ゆっくり思考を働かせてみたら相変わらず馬鹿なことをしてしまったと後悔する。



今鳴ったチャイムが予鈴だか本鈴だか分からないけれど、これは完全に遅刻だ。



最悪だ。


本当ついてないとしか思えない。



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