神様がくれた夏
でも今はそれがいいのかもしれない。
雨は、全てを洗い流してくれるだろうか?
なんて考えて、笑えた。
そんな風に少しでも考えてしまった自分に腹が立ったのと同時に、酷く打ちのめされた。
思う。
あたし―――先輩に抱かれたのか。
改めてそう思った。
瞬間、鳥肌がたった。
本気で吐き気を覚え、けれど吐きたくなかったあたしは必死に堪えた。
行為中ですら恐怖で体が震え、今までになかったくらい痛い思いをしたというのに涙は出てこなかった。
酷く落ち着いている自分を不思議に思ってしまう。