神様がくれた夏
ダルイ体を引きずるようにして鞄に近づいては、開けて携帯を取り出す。
時刻を確認すれば9時を過ぎていた。
「…最悪」
何に対してか分からない言葉を吐き出して、あたしは重い足取りで教室から出た。
全身痛いのだか、やはりその中でも下半身が一番痛くダルイ。
立ってることすら億劫で、足取りは今までにないくらい重い。
最悪。
その一言に過ぎる。
ゆっくりといつもでは考えられないスロースピードで昇降口へ向かう。
ゆっくりとしているせいか、頭の中では〝たられば〟が次々に溢れてくる。