神様がくれた夏
本当の事を言えば、まだ少しダルくてもう1日でも休もうかどうか迷っていた。
けれど何だか学校に行かないで休んでいるのは嫌だった。
ビビッて尚且つショックで落ち込んで来れない、なんて先輩に思われるのが無性に嫌だったのだ。
だからこうして少し重い体を引きずってでも登校した。
あたしは大丈夫だと何度も自身に言い聞かせて。
「そう言えば、先輩と会えなかったの?!」
その言葉にドキリと胸が跳ねる。
あたしは悟られないようにする為に顔を下げずに笑った。
「うん…先帰っちゃってたみたいでさ…」
「そうだったのー?! すぐにでもメールくれれば良かったのに!」
「先輩と連絡取れたのが遅くてさ…」