神様がくれた夏



本当の事を言えば、まだ少しダルくてもう1日でも休もうかどうか迷っていた。



けれど何だか学校に行かないで休んでいるのは嫌だった。


ビビッて尚且つショックで落ち込んで来れない、なんて先輩に思われるのが無性に嫌だったのだ。



だからこうして少し重い体を引きずってでも登校した。


あたしは大丈夫だと何度も自身に言い聞かせて。




「そう言えば、先輩と会えなかったの?!」



その言葉にドキリと胸が跳ねる。


あたしは悟られないようにする為に顔を下げずに笑った。



「うん…先帰っちゃってたみたいでさ…」



「そうだったのー?! すぐにでもメールくれれば良かったのに!」



「先輩と連絡取れたのが遅くてさ…」



< 282 / 468 >

この作品をシェア

pagetop