神様がくれた夏
絶対に引きこもりになんてならない。
あたしは世界から切り離されない。
あんな―――先輩の自己中心的な行為のせいで歩みを止めるわけにはいかないんだ。
あんなことをされたのに、折れない自分自身に驚いた。
負けない自分の心は思っていた以上に強いようだ。
その理由は分かってる。
あの日、彼の胸の中で大泣きしたからだろう。
雨と一緒に苦しみや悲しみが流れ落ちたわけではない。
ほとんどがしっかりあたしの心にこびり付いている。
けれど。