神様がくれた夏
「まじありえないよね!」
普段なら他人の会話に耳など傾けたりしない。
けれどこの時ばかりは何故だろう?
知らぬ間に女子生徒の声を耳に取り入れていた。
わずかに開いていたドアの先。
教室の前の廊下。
窓寄りの壁で会話をしている3人の女子生徒。
思わず後ろ手にこっそりとドアを開けてしまった。
その子たちの会話に耳を傾けてしまう。
「ってかマジなの?」
「マジっぽいよ!」
「誰か見てたの?」
「一緒にいた先輩が言ってたんだからマジでしょ」
(なに…)