神様がくれた夏
チャイムは鳴ってしまった。
急いで行こうが歩いて行こうが変わらないと諦め状態に入ったあたしは、こうして足に水をかけ続けている。
冷たい水が気持ちいい。
ジャージャーと水を流し続けながら膝下を全部濡らす。
やっぱり夏と言えばこうして水遊びをするのが最高だ。
時たま水飛沫が飛んでスカートにかかるけれど、そんなのはお構いなし。
こんな光景を先生か誰かに見られたら教室に戻れと怒られるんだろうな、なんて思いながらもやめる気はない。
夏休みになったらほのかとプールにでも行こうかな、なんて考えながらバシャバシャと水飛沫を上げ楽しむ。
水。
涼しい。
こんな時思うのは、夏はあたしの季節だ、ということだ。
あたしの季節がやってきた。