神様がくれた夏
現場を見ていたこの二人ならば正確に今朝の状況を教えてくれるだろう。
二人は目を合わせ合う。
すると眼鏡をかけている方の先輩が口を開けた。
「俺ら3人はいつも他の人たちより少し早く登校してんだ」
そして言葉を続けていく。
「いつもみたく教室で談笑してたら急にアイツが入ってきてさ」
先輩は一度そこで言葉を区切る。
そして重い口調で続けた。
「本当いきなりだった。 無言で歩み寄ってきては津田川を殴ったんだ」