神様がくれた夏
やっぱり。
あたしの予想が確信に変わりつつある。
(夏目涼…)
あたしは強く目を閉じる。
強く強く閉じ、彼を思う。
会いたい。
そうしても彼に会いたい。
「…ありがとうございました」
あたしは先輩達に頭を下げる。
「君も災難だな」
「あぁ、お見舞い俺らも行くけど頼むぞ」
そういって教室に向かおうと先輩達は足を進める。
けれどあたしはそこで1つ、聞いておかないとならなかったことを思い出した。