神様がくれた夏
あたしはその質問を聞いてからすぐに反応することができなかった。
プール掃除。
そう、あたしは夏目涼とプール掃除をしていた。
何だかそのことがすごく昔な感じがしてしまい、改めてそんなことを脳内で考えてしまった。
「そう…ですけど…」
急になんだろう?
そんな疑問は口にはせず、あたしは質問のみに答えた。
するとその答えを聞いた女の子はツカツカと早足であたしの前まで歩いてきた。
少し釣り目気味の瞳があたしを捉える。