神様がくれた夏
感じあう体温
確実にローファーで走っているせいだろう。
硬い底のせいで足の裏が痛くなってきた。
けれどそんなことで休んでいる時間などない。
しかしだんだんと疲労は溜まりスピードダウンをし始める。
なんとか駅まで走り続け、慌てて切符を買うと電車に飛び乗った。
「はぁ…っ」
閉まったドアの反対側のドアに背をつけ荒い呼吸を落ち着けようと深呼吸する。
けれどそう簡単に落ち着くもんじゃない。
電車に飛び乗って来ては荒い呼吸をし続けるあたしを、周りの人は奇妙なものでも見るような目で見ていた。