神様がくれた夏
どういう風に入っていくのが一番普通なんだろうかと考えた。
見るからにヘコんでいたりしてくれれば用件を話しやすいんだが、そんな状態の夏目涼は想像ができない。
ヘコむどころか学校を休めることに喜んでいたりして、なんて思ってしまった。
〝退学〟
それはきっと彼の頭の中にもある言葉だろう。
それなのに彼は何も言わずに、教師に言われるがままに家へと帰宅したのだろうか?
急に恐くなってきた。
あたしの脳内に駆け回った予感は1つ。
彼は〝退学〟に対して、何の抵抗もしない気でいるのでは…?