神様がくれた夏



あたしってこんなに男前だったっけ? などと考えてしまった。


不敵に笑って見せたもんだから、それに興が冷めたのかもしれない。




「…はぁ」




夏目涼は大きくため息を吐くと、そのままゴロリとあたしの横に寝転がった。




「…っ!!」




ここにあるのは普通のシングルベットだ。


そんなものに高校生にもなったあたし達が寝転んだら大変だ。



密着なんてレベルではない。


抱き合っているのとあまり変わらない密着だ。



ドキドキと心臓が騒ぎ出す。


けれどそんなことを悟られたくないあたしは、仰向けのまま停止中。



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