神様がくれた夏




――――――――――――…




誰もいない、進路指導室。


響き渡る。




「………は?」




そんな言葉が思わず口から零れた。


言葉にするつもりはなかったが、思わず出てしまったという感じだ。




「だからだな、夏目、お前の責任はゼロだと言っているんだ」




何がだ?



分からなかった。




俺は理解できなかった。


考えても考えても分からなかった。



俺はさよならを貰いに来たんだ。



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