神様がくれた夏
最終的に考えた結果、無視をすることにした。
今他人にかまっている時間などない。
けれど通り過ぎようとした時だった。
ふと思い出した。
「お前…」
思わず言葉が溢れた。
その言葉をきっかけにして会話が開始した。
「水涼を…探してるの…?」
今にも消えてしまいそうな声でそう聞いてきた。
未だ、そいつの目には涙が溢れている。
思い出したのだ。
こいつはいつもあいつと一緒に行動している奴だということを。