神様がくれた夏
「………」
「普通に…仲良しだって…ラブラブだって…何も知らないでそう言ってて…」
言葉から察することができる。
こいつは会いに行ったのだろう。
何て声をかけたのかまでは分からないが、何かしらの会話をして自分の不甲斐なさに絶望したのだろうと予想できた。
「でも違った…」
するといきなり顔を上げた。
相変わらず涙は頬を伝っている。
「あたしは何も分かっていなかった…っ!!」
何も声をかけてあげることができなかったんじゃないかと考えた。