神様がくれた夏
「な…ほのか…っ?!」
「はは…っ、ごめんごめん」
あたし達は体を離す。
ほのかは相変わらず笑っている。
「本当、夏目くんって想像と全然違った」
(…ですよね)
そういう意味も込めて頷いた。
ほのかは立ち上がると夏目涼を真っ直ぐに見た。
そしてビシッと言ったのだ。
「ちゃんと水涼を守ってよね?」
関わりたくないと言っていた、あの時のほのかはもういなかった。
あたしは真っ直ぐに夏目涼を見つめるほのかを、カッコイイなぁなんて見つめていた。