神様がくれた夏



視線が合わさる。


逸らせない。



すると夏目涼の手があたしの顔に伸びてきた。


するりと頬に触れる。



「……っ」



ひやりと冷たい指先にピクリと反応する。


どうして彼はこんなにも冷たく冷えているのだろうか。




どうして。


(なぜそんな悲しそうな瞳をするの…?)





「ばーか」





むにっと、頬を摘まれた。



「…むっ!」



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