神様がくれた夏



これはあたしの気のせいなのだろうか?


あたしの勝手な想像?



なんとなくだけれど、気のせいであってほしいと思っているあたしがいた。



だって。



だって、彼が〝人間〟に見えない。


感情が見えてこない。




あなたの心はどこにあるの…?




「あ、あの…?」




何度目かのあたしの声で、夏目涼はあたしを見た。


いや、言葉に少し間違いが含まれているかもしれない。



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