神様がくれた夏



「…夏目涼」



「あ?」



「ありがと…」



「…あぁ、このくらい大したことはない」



「…そう」



分かってないな。


あたしは最初から最後まで、全てに対して言ってるのに。



「…帰ろう」



そう言うと夏目涼は体を離しては、手を差し出してきた。


あたしは躊躇うことなくその手を握っては歩き出した。



夏目涼のおかげで進めた。


あたしは前進できたのだ。



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