神様がくれた夏



「帰ろ帰ろー」



ただ夏目涼が隣にいてくれるだけで嬉しい。


ドキドキして楽しい。



意味は知らなくていい。


分かることがなくていい。



あたしだけでいい。




「はぁ…」



「そのため息はなに?」



「…何でもない」



夏目涼は困ったようにため息を吐いた。


あたしはそんな彼を見つめて笑った。




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