神様がくれた夏
「今さっきまで先輩と付き合ってたのに、別れた瞬間から誰かを好きっておかしい…?」
「…え?」
「これはいけないことなのかな…」
あたしがそう言葉を溢すと、それに反応したほのかは勢いよく上半身を起こした。
そして上からあたしを押さえつけるように肩を布団に押し付けては歓喜の声を上げた。
「夏目くんに惚れたのっ?!」
「あ…」
墓穴を掘った。
そう慌てたときにはもう遅くて。
「好きになったのねっ?!」
そう言うほのかの瞳は輝いている。
しまったと思ったけれど、それ以上にあたしはほのかの言葉を噛み砕いていた。