神様がくれた夏
力尽きたあたしはコンクリートでできた少しの段差に腰掛ける。
「はぁ…」
大きく息を吐き出してみる。
一気に安心感に包まれた。
緊張した。
ものすごく緊張した。
むしろ死ぬかと思った。
けれどあたしが想像していたよりも何も起こらなかった。
むしろ何も起こらなかったと言った方が正しいかもしれない展開で終わりを告げた。
何だか少しビックリだ。
『覚えてろよ』的なことを少なからず言われると思っていたもんだから、何とも言えない嬉しい終わり方だった。