神様がくれた夏




――――――



小耳に挟んだ噂。


どうやら先輩は転校したらしい。



当然だが正直に言ったことで被害を受けたのはあたしだけではなく、先輩も同様でこの学校にいられなくなってしまったんだろう。



あたしは夏目涼とほのかがいてくれるからこの学校に居続けることができている。



夏目涼のおかげで今は随分陰でコソコソ言われることが少なくなった。


やっぱり夏目涼はすごいとある意味尊敬する。



「はぁー、春だねぇ…」



「もう秋ですがねぇー」



「違うでしょ! 水涼が、でしょうよ!」



ほのかが大声でそう言うもんだから、あたしは恥ずかしくてしょうがない。


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