神様がくれた夏
へたに突っ込まない方がいいと思ったあたしは考えることをやめた。
ヤバイことに巻き込まれたりなんてしたら最悪だ。
腰掛けたまま空を見上げる。
相変わらず綺麗な青空だ。
「はぁ…」
とりあえず殴られずに済んで良かった。
それが何より安心したことだ。
あたしはふと思ってしまった。
思っていたよりもやわらかかった気がする。
もっと恐ろしいオーラを持った人なのかと噂から勝手に想像していたが、それはどうなのだろう?
なんだか違和感が胸の奥に残った。
水遊びに飽きたあたしは、しょうがなく濡れたタオルを限界まで絞りそれで足を拭いた。