神様がくれた夏
「何してんの、お2人さん…」
「教室の中心で椅子と共に倒れる? ぷぷっ」
「やりあうのなら殴り合えー」
教室の中心。
わらわらと野次馬が集まって来ては一言言って笑って過ぎていく。
あぁ…。
もう恥ずかしいとしか言いようがない。
それはほのかも同じようで、暫し呆然としたまま無言の時間を過ごすあたしとほのか。
寝転がったまま天井を見つめ、言葉を溢す。
「…踏ん張ってよ」
「…無茶言うな。 瞬間的な出来事だったんだからね」
結果、あたしがスッキリするどころか、恥ずかしい思いをしただけだった。