神様がくれた夏




だめ。


絶対。




だから。




誰も見ないで。


誰も気づかないで。



誰も知らないでいて。


誰も触れないでいて。



あたしの気持ち。


どこにいった?



長い長い、どこまでもいつまでも続くようなキス。


あたしの口からは時たま喘ぎ声に似たような声が漏れては空気に溶けていく。



苦しい。


抜け出せない。



頭の片隅でそう思うけれど、そんな気持ちは曖昧に歪んでは霞み行く。



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