神様がくれた夏
分からないよ。
知りたくもない。
フルフルと頭を左右に振っては頭から余計なことを振り払おうと試みてみた。
そんな事なんてしても無意味なことは百も承知だ。
それでもしてしまうのは今の現状を少しでも多く維持したいからなのかもしれない。
余計なことは考えるな。
眼で見えるものだけを正解だと思っていればいい。
そう自分自身に思い込ませた。
どうしてだろう。
夏目涼のことを考えると胸に引っかかりを感じると同時に、腸が煮えくり返るようなイラつきも感じるようになったんだ。